京都に行こう(2010 04 18)
本来なら造幣局桜の通り抜けに行こう、と計画していたのに。親友が帰国できなかったので、父と姉と一緒に祖母の法要に行くことになりました。
父と姉は先々週にも花見をしに京都に行っていたのですが、僕はその時用事があったので参加出来ず。今年は京都花見を若干諦めていたので、これはある意味棚ボタ。
法要は、親鸞聖人の750年記念とかいうもので、かなり大がかりなものです。
雅楽隊を引き連れて、何十人ものお坊さんがずらずら登場するのは、結構な迫力がありました。
だが如何せん、昼ご飯を食べたすぐ後、という時間とお経。そして雅楽の調べというのはなんともまぁ、睡魔を召喚する力が馬鹿みたいに強力で。じっとしていると寒い気候の中、このまま寝たら死ぬ!とか思いながら必死で耐えておりました…
ごめん、おばあちゃん…こんな馬鹿な孫で。
京都。花見は有名どころはもう終わってしまっているので、今回は仁和寺に。
仁和寺。実は桜の時期に行くのは初めてだったりします。桜の咲いてない時には来たことあるんですけどね。
西院駅で下車して、そこから今回はタクシーでリッチに(笑)大体1500円かからないくらいで着きます。
仁和寺の御室桜は染井吉野などに比べて、開花が一週間から十日程遅いので、この日が本当に丁度で!
人も先々週に比べれば全然マシで。穴場ですね!本当に!!
中門をくぐるとすぐ左手に広がる満開の桜並木!
並木、ていうか…桜の海みたいになってます。
仁和寺の土壌は岩盤が固く、そんなに桜は大きく成長することが出来ません。3メートルくらい?
品種は有明が大半ですが、中には車返しやウコンなどの種類もあります。
境内に二百本以上植えられており、その中を通れるようになってます。
低い樹の中を、縫うようにして進む。本当に四方八方桜!なんて美しい!!!
その桜の向こうに仁和寺の五重塔が臨み、とても風情のある風景です。
御室桜は別名『お多福桜』と呼ばれて京都人に愛されている桜です。
『わたしゃ お多福 御室の桜 鼻(花)が低くても 人が好く』と言いましてね。
ちなみに桜の季節以外は、この中門。無料開放だったと思うんですけど…
この時期はお金が取られます。まぁ、桜が散った後の新緑に満ちた桜も良いですよ!それはそれで味があって。
『仁和寺の和尚〜…』は徒然草の一節でしたっけ?
どっかのお寺の山門まで行って、あまりに山門が立派だったからそれを御本尊だと勘違いして、御本尊拝まずに帰ってきちゃった、てエピソードだったと思うんですけど…
仁和寺の和尚…までしかこの文章を思い出せなくて、本当に気持ちが悪い!!!
こうゆうのをスラスラ思い出せる脳みそが欲しいですね…
仁和寺には国宝も重文もあるんですけど、法要の時間がありますので桜を堪能したら退散しました。
また時間がある時にでもじっくり見よう!と心に決めて。
↓これはちょっと珍しい緑色の桜。造幣局でも見れますが同じ種類かしら??
四条烏丸までバスで移動して、大谷祖廟までタクシーで。
一時間程法話をしていただいて、小一時間法要。墓参りしてからガンガン観光!
大谷さんは清水寺の裏道を通った下らへんにあるので、それで大体の位置が解ると思うんですけども。
清水寺まで、結構な坂道を登るのがだるかったので、今回は六波羅蜜寺を見に行きました。
ここには平清盛の像がありますよ!
重文もいっぱいあるみたいなんですけど…安倍清明の井戸って此処じゃなかったですっけ??
父と二人で「アレ?」とか言ってました…
清盛さん、嫌いな訳じゃないんですけども、そこまで興味がないので(酷)ぱぱっと見てから建仁寺を目指して移動!
途中にある摩利支尊天。狛犬じゃなくて猪なんですよ!
それが珍しくって、方向的にも建仁寺の方角なんで上手くすれば通り抜けられるだろう、と算段を付けて(コラ)入ってみました。
猪だらけ!ですよ〜!!
なんで猪なのか調べてみると、摩利支天の眷族が猪らしいです。
七匹の猪の上に乗った姿。なんか凄い。
御利益は勝負運や芸事らしいです。
狛犬のように門の前に鎮座する猪が可愛らしくて。境内の猪は結構いかつい顔してるんですけどね;;
閲覧可能なので(無料で)建仁寺に行ったついでに覗くと良いと思います。綺麗なお寺ですよ!
そして、目論見通り。通り抜けた先に建仁寺発見。自分の方向感覚も満更じゃないですね(にやり)
禅寺、て何処行っても思うんですけど。本当に庭が美しいですね。
うっとりするわ。
建仁寺は風神雷神図で有名なお寺です。(て言ったら解ります?)
俵谷宗達の風神雷神図。普段閲覧出来るのはデジタル複製されたレプリカですけど。見るの何回目なんだろう…?てくらい見てる筈なんですけど、やっぱり素晴らしいです。
そしてここのお庭!
四方正面で作られた潮音庭。計算されつくした三尊石を中央に頂き、その東には坐禅石、そして周りには紅葉。
この時期の紅葉は新緑が芽吹いて、鮮やかな緑に輝いています。綺麗だ。
赤い紅葉も勿論好きなんですけど、緑の紅葉も大好きです。
続くのは○△□乃庭。
これ、なんて読むねん!て最初見た時突っ込んでしまいましたが(笑)
このネーミングセンスもさることながら、お庭自体のセンスも素晴らしいですよ!
ちなみに○が水、△が火、□が地をそれぞれ表してます。単純な三つの図形で宇宙の根源的形態を表していて、禅宗の四大思想を象徴しているそうです。
言われても、ちんぷんかんぷんですが(笑)
この美しい庭を見て、心が穏やかになるのもまた事実。
ぼんやり、と。ゆっくり、と。許されるなら開場から閉場までずっとここでぼうっと眺めていたいわ、とアホなことを考えてしまうほどに。
そしてそれを更に進めば、方丈に付きます。
そこまでに続く部屋には、それぞれ襖絵がまた見事なんですけど。
襖絵は『生々流転』『伯楽』『深秋』『松韻』などがありますが、一番有名なのは『雲龍図』ですかね?
墨の濃淡で描かれる龍は、残念ながらこっちもレプリカなんですけど良いですよ。
迫力があって。
方丈の前の庭は『大雄苑』
白砂と苔と巨岩の見事な枯山水です。ここも時間を忘れて堪能したい欲求に狩られますが、なんだか大学生の一団がわらわらとテンション高く陣取っていまして…
少し、いらっとしながら(庭で癒されたのに…)法堂に移動することにしました。
法堂には2002年に描かれた小泉淳作氏作の『双龍』の天井があるんですよ!
天井全体に描かれた双竜は、はっきり言って迫力が凄いです。
一歩、薄暗い法堂に入って見上げれば
そこに二匹の龍が鎮座している。
思った以上に写真が上手く撮れまして(笑)パソの壁紙にしてやろうか、と思うほどです。
大学で一応、日本画を専攻した者としては、やはりこうゆう大作を見ると心躍る半面羨ましかったりします。
襖絵とかも。描いてみたかったり。
神社とか仏閣とか、ずっと何百年も残るわけで。そんな所に自分の描いたものがある、ていうのはどんな気持ちなんでしょうね?
ところで、昔のヨーロッパとかでは天井画を描くときはそのまま天井に描きつけていたので、人によっては無理な体勢で体が変形してしまったわけなんですけども。
今もこれはそのまま描いてるんですかね?
というよりも、日本の天井画はどうやって描いてるんでしょうね?
格子になってて、板を嵌め込む、みたいな形なら別にそんな描きにくい体勢で頑張らなくともいいわけで…
今度また調べてみよう…
堪能して建仁寺を後にして。
その段階でもう5時前だったので帰ることにしました。
神社仏閣は大体5時までなんですよね〜、入館。
帰る途中、建仁寺を通り抜ける舞子さんとすれ違いました。
一応、偽舞子さんと本物舞子さんの区別はつくですよ〜(笑)
というよりも、建仁寺を通り抜けるような舞子さんは本物以外ないですけど。通りを出たら祇園ですしね。
法要を中心で回ったので、なんだか駆け足で見て回った、みたいになりましたが。
京都は人がいなければ、本当に良いところです(コラ)
奈良も今、色々やってて面白そうですね。
吉野の千本桜も上千本がこの日、満開だって新聞に出てました。上千本、こんなに早かったっけ?例年…と思わないでもないですけど。
建仁寺は多分、清水寺から歩いて20分かかるかかからないか、くらいだと思います。
ただ、坂を暫く下った先なので解りにくかったらタクシーで。(タクシーでもそんなにお金かからない筈…ただし観光シーズンは渋滞が予想されるのでそこらへんは臨機応変に★)
観光されるのならば、ご参考までに☆
京都。
御馳走様でした〜★